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キッチン・ダイニングのリフォーム費用相場を徹底解説!間取りアイデアや注意点も紹介
キッチンとダイニングは、家族が長い時間を過ごす大切な場所です。
しかし、長年使い続けるうちに、設備の老朽化や家族構成の変化によって、不便さを感じることがあるかもしれません。
一昔前までは食事場所に限られていたダイニングも、現在は仕事や家事をしたり、お子様が学習したり、さまざまな用途で活用されるようになってきました。
キッチンとダイニングを現在の暮らしに合わせてリフォームすれば、見た目が新しくなるだけでなく、さらに快適で充実した暮らしが実現します。
この記事では、キッチン・ダイニングのリフォームにかかる費用相場や間取りアイデア、注意点を紹介します。キッチン・ダイニング周りのリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
キッチン・ダイニングのリフォームにかかる費用相場
まずは、キッチンとダイニングを一緒にリフォームした場合の費用相場、リフォーム費用を安く抑えるコツについて紹介します。
全体予算の目安
キッチン・ダイニングのリフォームは、家族構成やライフスタイル、希望する設備や仕様によって費用が変わるため、事前に全体予算の目安を把握しておくことが大切です。
キッチンの交換のみを行うのか、床材の張り替えや壁紙の貼り替え、間取り変更なども含めるのかによって、費用は大きく変わってきます。
以下の表は、リフォーム内容別の費用の目安です。
上記以外にも配管工事や電気工事が必要になる場合があり、これらの費用も考慮する必要があります。
全体予算を検討する際には、工事にかかる費用すべてを把握し、余裕を持った金額を設定することが大切です。ゆとりのある予算を組むことで、リフォーム中に追加の工事が必要になった場合でも、柔軟に対応することができます。
リフォーム内容別の費用相場
キッチン・ダイニングのリフォームでは、それぞれの箇所と内容によっても費用が変わります。ここでは、主なリフォーム内容における費用相場を解説していきます。
【キッチンの交換】
キッチン全体を交換する場合、費用相場は50~150万円です。
採用する製品のグレードや大きさ、キャビネットの有無などが金額に影響します。システムキッチンではなくオーダーキッチンを採用する場合では、200万円を超えるケースも少なくないでしょう。
【床材の張り替え】
床材は、フローリングやクッションフロアなどさまざまな種類があります。
特にフローリングやタイルの場合は素材の価値によっても工事金額が大きく変わるため、他の工事項目との予算バランスに考慮し、サンプルを確認しながら注意深く種類決めをしましょう。8帖程度の広さで床材を交換する際の費用相場は以下の通りです。
・クッションフロア:5万~15万円
・フローリング:10万~30万円
・タイル:15万~40万円
【壁紙の貼り替え】
壁紙は、グレードにより費用相場が変わってきます。
シンプルなデザインのスタンダードタイプは1㎡当たり800~1,000円ほど、多彩な色柄と機能性を持つハイグレードタイプは1㎡当たり1,000~1,500円程度が相場です。8帖程度の部屋の壁紙を貼り換える際の費用相場は以下の通りとなります。
・スタンダードタイプ:3.2~4.5万円程度
・ハイグレードタイプ:4.5~6.5万円程度
ただし、織物クロスや左官クロスなど、特殊な素材を使用した壁紙の場合は、さらに費用が高くなり、業者ごとの見積価格にも大きく差が生じる可能性があります。
【照明の交換】
照明工事を行う際には、照明器具の交換のみか、増設するかによって費用が大きく変わります。
・照明器具の交換のみ:3~6万円程度
・増設が必要な場合:5~15万円程度
照明器具にはさまざまな種類がありますが、デザイン性の高いペンダントライトやブラケットライト、長いスパンの取り付けが必要なダクトレールなどは、商品代や施工費が高くなる傾向にあります。
また、重量のあるシャンデリアやシーリングファンなどを取り付ける場合は天井への補強工事も必要になるため、さらに費用がかかります。
リフォーム費用を安く抑えるコツは?
築年数の経った家の場合では、トイレや浴室、洗面所といった水回り、外壁や屋根などの外構についてもメンテナンスすべき時期に該当している可能性があります。
複数の工事は単発で依頼するよりも、同時進行の方が施工費や経費、足場代などを抑えられるケースが多いものです。
一回の依頼における総費用は大きくなりますが、工事に伴う騒音や生活への負担なども最小限で済み、長期的に見ればコストを節約できるメリットがあります。
不具合や劣化を感じる箇所があれば、まずはリフォーム会社などに相談してみましょう。
【事例付き】キッチン・ダイニングリフォームの間取りアイデア
ここからは、実際のキッチン・ダイニングリフォームの事例を通じ、さまざまな間取りアイデアを紹介していきます。
人気の対面キッチン
一昔前の家では、キッチンとダイニングが分かれている間取りが一般的でした。しかし、最近の主流の対面キッチンを採用すれば、ダイニングやリビングにいる家族とコミュニケーションを取りながら料理ができるようになります。
対面キッチンは大きく分けて3タイプあり、以下のメリット・デメリットがあります。
ショールームなどで、間取り図やレイアウトを確認しながら、ライフスタイルや好みに合ったキッチンのタイプを選択しましょう。
開放的な一体型のLDK
キッチン・ダイニングとリビングを一体化させたLDKは、広々とした開放的な空間が魅力で、近年主流の間取りとなっています。
壁が少ないため空間を最大限活用でき、家族とコミュニケーションしやすいのがメリットです。
しかし一方で、料理のニオイや蒸気が気になる、リビングのリラックス感を十分に演出できないといったデメリットも。そんなデメリットを解消したい場合は、袖壁や腰壁、段差を設けることで、空間をゆるやかに仕切る方法がおすすめです。
また、キッチンカウンターとダイニングテーブルを横並びにする一体型のレイアウトは、配膳や片付けがしやすく便利です。
既存の和室をリビングにつなげて洋室に変え、広々とした一体感のあるLDKに間取り変更するリフォームも人気です。
おしゃれな下がり天井または折り上げ天井
キッチン・ダイニングの空間にアクセントを加えたいなら、天井の一部を下げる、または折り上げるデザインが効果的です。
天井を一部低くする「下がり天井」は、近年キッチンやダイニングの上部の天井デザインとしても人気を集めています。内装やキッチンのテイストに合わせたカラーのクロスや素材を組み合わせれば、空間にメリハリを生み、統一感のある雰囲気を演出できます。
一方、天井を高くする「折り上げ天井」は、開放感を演出し、空間を広く見せる効果があります。
リビング・ダイニングの上部に用いれば、一体感のある上質な空間を演出できるでしょう。さらに、折り上げ部分に間接照明を組み合わせれば、リラックス感たっぷりの空間になります。
天井の高さが低いマンションの場合でも、一部であれば天井高を変えられることがあり、採用しやすいデザインです。
便利で片付くパントリー
キッチンにあると便利な収納スペースとして、パントリーの人気が高まっています。パントリーは、食材や飲料、調理家電などを収納できるため、キッチン周りをすっきり整理整頓できます。
パントリーには、大きく分けて「壁付け」「ウォークイン」「ウォークスルー」の3つのタイプがあります。特徴やメリット・デメリットは、以下の表の通りです。
限られたスペースでも効率的に収納したい場合は「壁付けタイプ」、収納力を重視するなら「ウォークインタイプ」、家事動線を重視するなら「ウォークスルータイプ」がおすすめです。
いずれのタイプのパントリーも、収納棚の高さや奥行き、照明などを工夫することで、より使いやすい空間にすることができます。
キッチン・ダイニングのリフォームで失敗しないためのポイント
キッチン・ダイニングのリフォームでは、間取りや設備など、検討すべき点が多岐にわたります。そこで、ここからはリフォームで後悔を防ぐために押さえるべきポイントを紹介します。
家族構成やライフスタイルに合わせた間取り
リフォーム後のキッチン・ダイニングを快適な空間にするためには、家族構成やライフスタイルに合わせた間取り選びが重要になります。
例えば、小さなお子様がいる家庭では、キッチンからダイニングやリビングを見渡すことができる対面式キッチンがおすすめです。
また、夫婦一緒に料理を楽しみたいという場合には、カウンターテーブルを兼ねた作業スペースの広いキッチンの採用もよいでしょう。
このように、実際の使用シーンを具体的にイメージしながら計画することで、より快適で使いやすいキッチン・ダイニングをつくることができます。
使い勝手を考慮した収納計画
快適なキッチンを実現するためには、収納計画も重要な要素です。
収納不足に悩まないように、事前に必要な収納量を把握しておくことが大切。食器や調理家電、ストックする食材など、収納するものをリストアップし、それぞれの量や使用頻度によって収納場所を決めましょう。
また、ダイニングで作業や読書をする予定があれば、筆記用具や書籍をしまう棚を設けることで、整理整頓しやすくなります。
用途に合わせた照明
用途に合わせた適切な照明を選ぶことも、快適なキッチン・ダイニングをつくるために重要なポイント。キッチン全体を明るく照らす照明に加えて、作業スペースには手元を明るく照らす照明が必要になるでしょう。
ダイニングは落ち着きのある明るさの照明が理想ですが、仕事や勉強をする際には手元がはっきり見える明るさが必要です。用途に応じて調光器やスポットライトの設置を検討しましょう。
また、照明の色温度も重要な要素です。暖色系はリラックス効果があり、寒色系は集中力を高める効果があるといわれています。空間のイメージや作業内容に合った色温度の照明を選ぶことで、より快適な空間になります。
デザイン性と清掃性を両立する素材
キッチンやダイニングは食事に関するスペースのため、掃除のしやすさも重要な要素です。
水や油汚れに強い素材を選ぶことはもちろん、凹凸の少ないデザインを選ぶことで、汚れが溜まりにくく掃除のしやすい空間になるでしょう。
ただし、LDK一体型の場合は家のイメージにも関わるため、デザイン性に考慮することも大切です。
キッチンや内装のテイストに統一感を持たせ、アクセントクロスやペンダント照明などを用いることで、おしゃれな空間づくりを目指しましょう。
まとめ|リフォームで理想のキッチン・ダイニングを実現しよう!
キッチン・ダイニングのリフォームは、家族の生活スタイルやライフステージの変化に合わせて、使いやすく快適な空間を実現するチャンスです。
リフォームを成功させるには、事前の情報収集とプランニングが重要になります。ぜひ、今回ご紹介した内容を参考にして、理想のキッチン・ダイニングを実現してくださいね。
年間3,000件を超える施工実績を持つアクティホームでは、リフォームにおける専門的な知識とノウハウを活かし、お客様の理想を叶える最適なプランをご提案いたします。
ご相談、お見積りは無料にて承ります。マイホームのリフォーム・リノベーションをご検討の方は、ぜひお気軽にお問合せください。
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監修者:大島 秀介(おおしま しゅうすけ)
一級建築士・リフォーム設計専門家
株式会社アクティホーム 管理建築士
大阪工業大学建築学科を卒業し、一級建築士として数多くのプロジェクトを手掛ける。自身の建築設計事務所経営を経て、アクティホームに入社。住宅改修やリノベーションの専門知識を活かし、お客様一人ひとりのライフスタイルに合わせた住空間の提案を得意とします。環境や将来の見通しを考慮し、120%の提案でご満足いただけるよう心がけています。