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間取り変更リフォームで部屋を増やす2つの方法!あわせて注意点も解説
結婚や出産、子供の成長や巣立ちなど、ライフステージの変化に伴い、最適な家の間取りも変化していくものです。特に、家族が増えた場合や在宅ワークの必要が生じた場合などは、部屋の数を増やしたいと考える方も多いでしょう。
間取り変更で部屋を増やす方法は、単に新しい部屋を増築するだけでなく、他にもさまざまな方法が考えられます。
そこで今回は、間取り変更のリフォームで部屋を増やす具体的な方法と注意点を紹介します。この記事を参考に、現在だけでなく将来的にも暮らしやすいマイホームを実現してくださいね。
間取り変更で部屋を増やす方法とは
間取り変更で部屋を増やす方法には、大きく分けて「改築」と「増築」の2つがあります。それぞれの方法について詳しく解説していきましょう。
改築
リフォームやリノベーションの際に、家の床面積を変えずに間取り変更する改修方法を「改築」といいます。改築は住まいの構造を大きく変えずに間取り変更できるため、増築に比べ比較的安いコストでリフォームできるメリットがあります。
部屋を増やしたいと考えたときには、まず改築で実現できるかどうかを検討すると良いでしょう。
改築の具体的な方法をいくつか紹介していきます。
●部屋を分割する
部屋を増やす方法として最も一般的な方法が、既存の部屋に仕切り壁などを設けて2部屋にする方法です。
広いリビングを分けてワークスペースを設けたり、もともと1部屋だった子供部屋を兄弟向けに分けたりといったケースが考えられます。
近年は、新築の段階で将来的に部屋の分割を想定した間取りづくりをする家庭も増えています。この場合では、ある程度部屋の広さを確保することはもちろん、窓や扉、照明やエアコンの位置などに配慮して計画することが重要です。計画的なプランニングにより、後に分割リフォームを行う際の費用負担を抑えることができるでしょう。
●ロフトを追加する
既存の部屋の面積に余裕がない場合は、縦方向の空間を有効活用する改築がおすすめです。
吹き抜けの上部や天井裏など、一般的な住宅には意外に使えるスペースが存在するものです。ロフトとして改築した場合には天井の高さが低くなる可能性がありますが、小さな子どもであればそれほど圧迫感なく過ごせるでしょう。
「収納スペースを増やしたい」、「趣味の空間をつくりたい」という場合にもぜひ検討したい方法です。
ただし、ロフトは家の中で一番熱がこもりやすいスペースのため、エアコンや換気扇を設置して快適性にも配慮することが大切です。
増築
「増築」とは、建物の外部に新たなスペースを追加して部屋を増やす方法です。増築は、既存のスペースでは部屋を増やすことが難しい場合や、大きな部屋が必要な場合に有効です。
ただし、増築は改築と異なり家の床面積が増えるため、固定資産税の評価額に影響が出たり、敷地の建ぺい率・容積率をオーバーしたりするリスクがあります。
地域的な条件や法規制に理解の深い施工会社からアドバイスを受け、計画を進めましょう。
●駐車場や庭に増築する
土地の広さに余裕がある場合、庭や駐車場のスペースを活用して横方向に増築することで、新たな部屋をつくることができます。
リビングを拡張して家族が集まる大きなスペースをつくったり、客室や趣味の部屋を増設したりする間取り変更が可能になるでしょう。室外から直接出入りできるバリアフリー対応の部屋をつくる場合にもおすすめです。
ただし、1階部分の増築は基礎から屋根までの大規模な工事が必要になるため、費用は高額になりやすく、工期も1ヶ月以上になるなど長期間が予想されます。
●ベランダやバルコニーを部屋に変える
広いベランダやバルコニーがある場合には、スペースを有効活用して部屋に変えることも可能です。
接する部屋の壁を一部解体して、新たに天井・壁・床・窓などを設置します。既存の外壁材と同じ建材を用いるか、同時期に外壁塗装などを行えば、増築部分の不自然さを感じさせることなくきれいにリフォームできるでしょう。
ただし、この方法では入念な防水処理や耐荷重を算出した上での構造補強などが求められます。工事内容としては難易度が高いため、実績豊富な施工会社に依頼することが重要です。
間取り変更で部屋を増やす際の注意点
間取り変更リフォームで部屋を増やす際には、いくつかの注意点があります。住んでみてから失敗や後悔を感じることのないように、しっかりと理解を深めておきましょう。
耐力壁の位置を把握する
間取り変更を伴うリフォームでは、既存の壁を撤去したり移動したりする必要が生じるケースもあるでしょう。
しかし、住宅の構造には「耐力壁」という、耐震性能を確保する上で重要な壁が存在します。耐力壁は基本的に撤去が難しいため、事前に位置を正しく把握し、変更しても差し支えない箇所を見極める必要があります。
どうしても耐力壁の位置を変更したいという場合には、構造計算を行った上で新たに構造補強しなければなりません。
いずれにしても専門的な知識と経験が必要なため、リフォームプランを作成する前に詳しく現地調査を行ってもらうことが重要です。
水回り位置はできる限り変えない
プランによっては、部屋を増やすことにより隣り合う水回り位置の変更が必要になるケースもあるかもしれません。しかし、水回り位置の変更は構造的にもコスト的にも負担の大きな工事です。
キッチンや浴室といった水回りは、給排水設備のみならず、電気やガス、換気といったさまざまな配管が接続されているため、位置を変える際にはすべての改修工事がともないます。
特に、マンションの場合は床下が狭かったり経路の制限が多かったりするため、希望通りの位置への移動が難しい可能性があるでしょう。
部屋を増やす際は、既存の間取りをできる限り変えずにうまく利用することが、費用を抑えながら快適な空間をつくりだすポイントです。
動線の変化を考慮する
新たに部屋を増やすことで、住まい全体の動線が変わることがあります。動線が複雑になると生活の利便性が下がってしまうため、動線の変化を十分に考慮した上で間取りを計画することが重要です。
「リビングから部屋に行く動線」や、「帰宅後の動線」など、家族それぞれの生活シーンを具体的にシミュレーションしながら、スムーズな動線になるよう検討していきましょう。
将来の暮らしを考えて計画する
リフォームは現在の生活だけでなく、将来のライフスタイルの変化も考慮して計画することが重要です。
例えば、子どもの成長や親との同居など、将来の生活を見据えて部屋の配置や数を決めることで、長期間にわたって快適に住み続けることができます。
また、将来的に使わなくなる可能性がある部屋についても、可動式の間仕切りを採用するなど柔軟に変更できるような設計にすることで、ライフステージに応じた住まい方が可能になるでしょう。
まとめ|リフォームの間取り変更は現地調査で事前に可否をチェック!
間取り変更リフォームで部屋を増やす主な方法は以下の通りです。
【改築】
・部屋を分割する
・ロフトを追加する
【増築】
・駐車場や庭に増築する
・ベランダやバルコニーを部屋に変える
増築は固定資産税アップや建ぺい率オーバーといった問題につながる可能性もあるため、まずは改築で対応できるかを検討してみましょう。
リフォームを検討する際は、まず施工会社に依頼して現地調査を行ってもらい、どんなプランが可能かを明確にしてから計画を進めることが大切です。
間取り変更は建物の法規制や耐震強度にも影響する難易度の高い工事になります。実績豊富な業者に依頼することで、安全性を確保した満足度の高いリフォームを実現することができるでしょう。
年間3,000件を超えるリフォーム実績を持つアクティホームでは、間取り変更や増築といった難易度の高いリフォームについても、お客様の理想を追求したプランをご提案します。
大阪府豊中市や、箕面市、池田市、伊丹市、尼崎市、大阪市内などで、住まいのリフォーム・リノベーションお考えの方はぜひお気軽にご相談ください。
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監修者:大島 秀介(おおしま しゅうすけ)
一級建築士・リフォーム設計専門家
株式会社アクティホーム 管理建築士
大阪工業大学建築学科を卒業し、一級建築士として数多くのプロジェクトを手掛ける。自身の建築設計事務所経営を経て、アクティホームに入社。住宅改修やリノベーションの専門知識を活かし、お客様一人ひとりのライフスタイルに合わせた住空間の提案を得意とします。環境や将来の見通しを考慮し、120%の提案でご満足いただけるよう心がけています。