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タンクレストイレにリフォームするメリット・デメリットとは?費用相場や設置前のポイントも紹介

すっきりとした見た目のタンクレストイレは、リフォームでも採用されることが増えています。最近は節水性やお手入れのしやすさなど、快適性もさらに進化。しかし、タンクレストイレも他の設備同様、メリットだけでなく注意すべき点もあります。
この記事では、タンクレストイレの特徴やメリット・デメリット、費用の目安、設置前に確認したいポイント、さらには施工事例まで、リフォームを検討するうえで役立つ情報をわかりやすくまとめてご紹介します。
そもそもタンクレストイレとは?
「タンクレストイレ」は、その名の通り、洗浄用の水を溜めるための「タンク」がないトイレのことです。
これまでのトイレといえば、便器の後ろ側に水を溜めるタンクが設置されていて、レバーを引いて流す「貯水式(タンク式)」が主流でした。

画像出典:トイレのしくみ | TOTO株式会社
一方、タンクレストイレは水道管と便器を直接つなぎ、水道の水圧をそのまま利用して洗浄する「水道直結式」という仕組みになっています。

タンク式が溜めた水の重力や勢いで流すのに対し、タンクレストイレは水道の水圧でパワフルに洗浄するのが大きな違いです。この仕組みにより、トイレにタンクが不要になり、デザイン性や機能性が向上しました。
タンクレストイレにリフォームするメリット

タンクレストイレを選ぶメリットは、デザイン面から実用面までさまざまです。主な5つのメリットを見ていきましょう。
1.空間が広くなりデザイン性が向上する
タンクがなくなれば、トイレ全体がすっきりとした印象になります。これまで便器の後ろ側にあったタンク自体がなくなるため、視界が広がり、空間がより整って見えるようになるのです。また、機種や排水位置にもよりますが、奥行きが約10〜15cmほど増え、それにより空間にゆとりが生まれ、圧迫感もやわらぎます。
タンクレストイレは凹凸の少ないシンプルなデザインが多く、どんなテイストの住まいにもなじみやすいのも特長です。空間全体の雰囲気をまとめやすく、こだわりのトイレ空間もつくりやすくなります。
2.お掃除が楽になる
タンク式で手間がかかりがちなのが、タンクと便器の隙間やタンクの裏側の掃除です。タンクレストイレはこの隙間や凹凸がほとんどないため、ホコリが溜まりにくく、床や便器周りの拭き掃除がスムーズです。
また、最近は便器のフチ裏をなくしたタイプが主流で、ブラシが届きにくい死角もありません。泡洗浄や除菌水の自動噴霧など、清潔さを保つ機能が充実したモデルも多く、お手入れの手間を大幅に減らせます。
3.高い節水効果で水道代を節約
古いタンク式トイレ(15年~20年程度前)では、1回の洗浄で13Lもの水を使うケースも珍しくありません。現在のタンクレストイレは、少ない水量で効率よく洗浄する技術が大きく進歩しており、大洗浄でも4L~5L程度、小洗浄なら3L台というモデルが主流です。
例えば、1日に大4回、小12回使用する4人家族の場合、従来の13Lタイプと比較して、年間で約14,000~15,000円もの水道代を節約できる試算もあります(※)。トイレは毎日必ず使うものだからこそ、この節水効果は大きなメリットになります。
※試算条件:水道料金目安265円/m³(税込)、4人家族(男性2人、女性2人)で大1回/人・日、小3回/人・日使用した場合の比較
4.連続で水を流せる
タンク式トイレの場合、一度流すと、次に流せるようになるまでタンクに水が溜まるのを待つ必要があります。家族が立て続けにトイレを使う朝の忙しい時間帯などに、水をすぐに流せなくて不便に感じる方がいらっしゃるかもしれません。
その点、水道直結式のタンクレストイレなら、タンクに水を溜める待ち時間がないため、連続して水を流せます。朝や来客時など、トイレの使用が重なるときにも快適に利用できます。
5.最新の快適機能が充実しているモデルが多い
タンクレストイレは、各メーカーの中でも上位モデルとして扱われることが多く、快適性を高める最新機能が標準で搭載されている場合がほとんど。例えば、便器に近づくと自動でフタが開閉するオート開閉、使用後に自動で強力脱臭を行う機能、おしり洗浄後に温風で乾かす温風乾燥機能などがあります。
さらに、便座を必要なときだけ素早く温める瞬間暖房便座や、夜間に足元を照らしてくれる自動ライトアップなど、生活の質を上げてくれる便利な機能が搭載されたモデルも多く見られます。
タンクレストイレにリフォームするデメリット

すっきりとしたデザインが魅力のタンクレストイレですが、従来のトイレとは構造が大きく異なるため、導入にはいくつかハードルがあります。特に「設置に必要な水圧などの条件」や、「故障時・災害時の対応」は、購入前に必ず確認しておきたいポイント。ご自宅の環境に合うかどうか、具体的な注意点を見ていきましょう。
導入費用が高い傾向にある
タンクレストイレは最新機能が搭載されたハイグレードモデルが中心のため、シンプルな機能のタンク式トイレ(普及価格帯)と比べると、導入時の初期費用は高くなる傾向があります。長期的に水道代が節約できることや掃除の手間が省けることを考えると、一概に高いとはいえませんが、ご予算に合わせて導入を検討しましょう。
一定以上の水圧が必要
タンクレストイレは、水道の水圧を直接利用して洗浄する仕組みです。そのため、ご自宅の水圧が一定の基準より低いと、洗浄不良(流れが悪い、汚物が残るなど)の原因になるため、タンクレストイレを設置できない場合があります。
【水圧が低い可能性がある家の特徴】
・マンションの高層階(ポンプの圧力が届きにくい)
・築年数が古い戸建て(水道管が細い、または劣化している)
・高台にある家(給水管からの高低差が影響する)
なお、壁排水方式のマンションは水圧とは直接関係ありませんが、排水位置が特殊なため、タンクレストイレの機種選びに制約が出ることがあります。水圧が基準を満たしていても、排水方式によっては希望の機種が選べない場合があるため、あわせて確認しておきたいポイントです。
いずれも、お住まいごとの条件で判断が変わるため、現地調査でプロにチェックしてもらうのが確実です。
停電時に水を流すのが大変
タンクレストイレは、洗浄時のバルブ開閉やモーターの作動に電気を使っています。そのため、停電が起きると通常のようにレバーやボタンを押しても水が流れません。多くの製品には非常用の手動レバーが備わっていますが、場所や使い方はモデルによってさまざま。いざという時に慌てないためにも、取扱説明書であらかじめ確認しておくと安心です。また、乾電池で洗浄できるモデルもあります。
手洗い器を別途設置する必要がある
従来のタンク式トイレでは、タンク上のスペースが手洗い場を兼ねており、スペース効率が良いというメリットがありました。タンクレストイレに替えると、このタンク上の手洗い場がなくなるため、トイレのすぐ近くに洗面所がない場合は、トイレの個室内に手洗い器を新しく設置しなければならなくなります。
手洗い器を新しく設ける際は、本体代に加えて給排水管の新設工事が必須となり、設置スペースの確保も検討事項の一つになります。事前に設置場所を含めてリフォーム会社に相談しておくとスムーズです。
便座(温水洗浄便座)部分だけの交換が難しい
タンクレストイレは、便器とウォシュレットのような温水洗浄便座が一体型になっているのが特徴です。そのため、将来便座に不具合が出た場合でも、タンク式トイレのように便座部分だけを付け替える、という対応ができないケースがあります。
もちろん修理は可能ですが、部品交換に費用がかかるケースもあり、メーカーの部品保有期間を過ぎていると、本体ごと交換しなければなりません。長く使う設備だからこそ、メンテナンス性も検討しておきたいポイントになります。
タンクレストイレ設置前の確認ポイントと対策

水圧条件のあるタンクレストイレは、お住まいの環境によって設置できない場合があります。検討を始める際は、まずご自宅の水圧や配管をチェックしてみましょう。
自宅の水圧の目安を知る方法
ご自身で水圧の目安を簡単にチェックする方法があります。あくまで簡易的な目安ですが、参考にしてみてください。
【簡易チェック方法】
1.浴室に行き、シャワー水栓の蛇口(カラン)側を全開にします。
(※やけど防止のため、冷水で出すか温度設定にご注意ください)
2.蛇口(カラン)から出る水を、バケツ(10L程度)に10秒間溜めます。
3.10秒間でどれくらいの水が溜まったかを確認します。
<水圧の目安>
10秒間で4L以上:設置できる可能性あり
10秒間で4L未満:水圧が低い可能性あり
なお、このチェックはあくまで簡易的な目安で、メーカーが定める必要水圧(流量・圧力)とは測定方法が異なります。簡易チェックで水圧のおおよその傾向が分かったら、次は設置予定のタンクレストイレの“必要水圧”を確認します。メーカー・機種ごとに条件が異なるため、以下の目安も参考にしてください。

セルフチェックで不安な場合はプロの「現地調査」を依頼
ただし、セルフチェックはあくまで目安であるため、「数値がぎりぎりだった」「正しく測れたか不安」「配管に問題がないか心配」と少しでも気になる点があれば、リフォーム会社に現地調査を依頼するのがおすすめです。
専門スタッフであれば、専用の水圧計を使って正確な水圧を確認できるだけでなく、排水方式(床排水・壁排水)、給水管の状態、コンセントの位置など、設置に関わるポイントをまとめてチェックしてくれます。事前にこうした確認をしておけば、「選んだのに取り付けられなかった」という心配もなく、安心してリフォームを進められます。
水圧が低かった場合の対策
もし水圧が足りなかった場合も、タンクレストイレを諦める必要はありません。住まいの状況によっては、次のような対応で設置できるケースもあります。
対策1:低水圧対応(ブースター内蔵)モデルを選ぶ
メーカーの中には、水圧が低い環境でも使えるモデルを用意しているところがあります。たとえば、TOTO「ネオレスト」のハイブリッド式(直結給水と内蔵タンクを併用する方式)や、パナソニック「アラウーノ」の一部モデル(ブースター搭載)などが代表的です。
対策2:壁排水などに対応したモデルを選ぶ
マンションで見られる「壁排水」の場合、選べる機種が限られるものの、各メーカーが壁排水対応のタンクレストイレを用意しています。住まいの排水方式に合うモデルを選べば、設置できる可能性が広がります。
対策3:「タンクレス風」タイプを検討する
水圧の条件がどうしても合わない場合は、「タンクレス風」のトイレを選ぶのも一つの方法です。TOTO「GG」やLIXIL「リフォレ」のように、タンクを内蔵しながらも見た目はすっきりとしたデザインのトイレなら、タンクレストイレに近い印象を得られます。貯水式のため水圧に左右されにくく、幅広い住宅で採用しやすい点がメリットです。
タンクレストイレリフォームの費用相場

選ぶモデルや工事の内容によって差がありますが、全体の目安はおよそ20万~50万円ほどです。この金額の範囲をイメージしておくと、製品選びや見積もりの比較がしやすくなります。
1.製品本体の価格
本体価格は、搭載されている機能やデザイン性によって大きく変わります。各メーカーとも複数グレードを用意しているため、まずは価格帯のイメージをつかみましょう。

2.基本工事費
既存のトイレからタンクレストイレへ交換する際に必要な、一般的な工事の費用の目安は、5万~10万円です。
【主な工事内容】
・既存トイレの取り外し
・新しいトイレの取り付け
・給排水管の接続
・廃材の処分
一般的な交換であれば、この範囲に収まる場合がほとんどです。ただし、配管の位置調整や電源工事が発生した場合は、追加費用がかかることがあります。
費用が変動する追加工事の例
タンクレストイレの交換は、ご自宅の状況や仕上げの希望によって追加費用が発生する場合があります。

こうした項目はセットで行われることが多い工事です。見積もりを比較する際は、本体価格だけでなく、追加工事の内容も合わせて確認すると安心です。
<参考>和式トイレからのリフォームは別枠で考える
和式トイレを洋式タイプに変更する場合、費用の目安は総額40万円以上になることも。これは、和式からのトイレリフォームの場合、床の解体や給排水管の移設、床の造作といった、通常の交換工事よりも工程が多くなるためです。
和式から洋式へのリフォームを検討している場合は、早めに現地調査を依頼し、具体的な工事内容と費用を確認しておくと安心です。
費用を抑えるためのポイント
タンクレストイレは選ぶモデルや工事内容によって価格差が大きいため、ちょっとした工夫で総額を抑えられることがあります。
ポイント1:必要な機能を見極める
タンクレストイレは機能が増えるほど本体価格も高くなります。「自動開閉」や「自動洗浄」は必要かなど、実際の使い方をイメージして“使いそうな機能だけ”を選ぶと費用を抑えられます。
ポイント2:内装リフォームも同時に行う
壁紙や床の張り替えを別のタイミングで行うと、その都度、養生費や人件費がかかり、結果的に割高になりやすいのです。内装も整える予定がある場合は、トイレ本体の交換と同じタイミングで行うほうが効率的。便器を外した状態で作業できるため仕上がりもきれいになり、費用面でも時間面でも無駄が少なくなります。
タンクレストイレリフォームの施工事例
リフォーム後のイメージをつかみたい方のために、ここではタンクレストイレに交換した実際の施工事例をご紹介します。
タイル張りの古さを一新。木目×白でつくる明るいトイレへリフォーム
【before】

【After】

リフォーム前はタンク付きトイレだったため、どうしても空間に圧迫感がありました。そこで、INAXのタンクレストイレ「サティス」に交換。足元から視界までゆとりのある空間になりました。さらに、タイル張りだった内装を、木目調の床と、白を基調とした清潔感のあるクロスに一新し、明るさとあたたかみのあるトイレに。広さを感じられる快適なトイレへと生まれ変わりました。
▼詳しい施工内容はこちら
間取り変更と住宅設備の一新リフォームで二世帯住宅へ
タンクをなくすだけでここまで違う。狭さが気にならないトイレへ
【before】

【After】

タンク付きトイレから、Panasonicのタンクレストイレ「アラウーノL150」へ交換したリフォーム事例です。タンクがなくなり圧迫感が軽減され、視界がすっきりとして空間に広がりが生まれました。内装はそのまま活用しているため、必要最小限の工事で費用を抑えつつ、快適性を高めています。
▼詳しい施工内容はこちら
タッチレス水栓とタンクレストイレ設置で便利な暮らしへ
タンクレス風トイレですっきり整う空間に
【Before】

【After】

水圧の条件などでタンクレストイレが設置できない場合でも“タンクレス風”モデルを選べば、見た目をすっきりさせながら快適性を高められます。
LIXIL「リフォレ」への交換で、タンクや配管をキャビネットですっきり目隠し。掃除道具などの小物も隠して収納できるため、生活感のない空間になりました。内装も一新し、明るく清潔感あふれるトイレに生まれ変わっています。
▼詳しい施工内容はこちら
まるで新築!マンションリノベーション
まとめ|デザインも機能も充実させるならタンクレストイレにリフォームしよう

タンクレストイレへリフォームすると、すっきりとしたデザインで空間が広く見えるだけでなく、節水性やお手入れのしやすさなど、毎日の使い心地もぐっとよくなります。一方で、水圧や給排水の位置によっては設置が難しい場合もあり、事前の見極めが欠かせません。
大阪・豊中市でタンクレストイレの設置をご検討中なら、ぜひアクティホームにお任せください。まずは「どんなトイレにしたいか」「ご予算はどれくらいか」といったご希望を伺い、そのうえで、住まいの条件と照らし合わせながら最適な機種・リフォームプランをご提案します。
現地調査・お見積もりは無料です。「うちの家でもタンクレストイレにできるの?」というご相談も大歓迎です。どうぞお気軽にお問い合わせください。
――――――
監修者:大島 秀介(おおしま しゅうすけ)
一級建築士・リフォーム設計専門家
株式会社アクティホーム 管理建築士
大阪工業大学建築学科を卒業し、一級建築士として数多くのプロジェクトを手掛ける。自身の建築設計事務所経営を経て、アクティホームに入社。住宅改修やリノベーションの専門知識を活かし、お客様一人ひとりのライフスタイルに合わせた住空間の提案を得意とします。環境や将来の見通しを考慮し、120%の提案でご満足いただけるよう心がけています。
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