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マンションのキッチンリノベーション完全版!おしゃれな事例、費用相場、注意点まで徹底解説
「マンションのキッチンをおしゃれで使いやすい空間にしたい」と、リノベーションを検討される方も多いのではないでしょうか。
しかし、理想のキッチンをつくるためには、デザインだけでなく費用や工事にかかる期間といった注意すべき点をしっかり押さえることが大切です。
この記事では、最新トレンドを取り入れたおしゃれなキッチン事例と合わせて、費用相場や失敗しないための注意点について詳しく解説します。
マンションのキッチンリノベーションをご検討の方は、ぜひ参考にしてください。
最新トレンドを取り入れたおしゃれなキッチン事例
頻繁に使うキッチンが自分好みのおしゃれな場所になれば、大変な家事も楽しい作業に変わるかもしれません。
ここでは、最新のトレンドを取り入れたさまざまなスタイルのキッチン事例について、レイアウトのポイントとあわせて紹介します。
ぜひ、理想のキッチンを見つけるヒントにしてください。
モダンテイスト
モダンテイストのキッチンは、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。
直線的なラインで構成され、金属や石、ガラスといった無機質な素材が多く使用されるため、都会的でクールな印象のキッチンになります。
ブラックやグレー、ホワイトといった無彩色をベースとしたモノトーン配色が基本ですが、近年はウッド素材などを組み合わせてあたたかみをプラスするのがトレンドです。
レイアウトでは、片側のみ壁に接する「ペニンシュラキッチン」や、360度壁に接していない「アイランドキッチン」の採用がおすすめです。モダンテイストのスタイリッシュなデザイン性をアピールしながら、開放的なLDKを演出できます。
また収納スペースの見せ方について、モダンテイストでは生活感をなくすことがポイントです。扉付きの壁面収納を設置したり、収納棚やキャビネットの前面に引き戸を設けたりして、調理家電や日用品を隠す工夫を検討しましょう。
ナチュラルテイスト
ナチュラルテイストは、ホワイトやベージュといった明るくやさしい色味をベースに、木材などの自然素材を合わせたデザインが特徴です。やわらかな色味と肌触りのよさを感じさせる素材の組み合わせにより、落ち着きのある心地よい空間をつくり出します。
際立った個性を主張することもなく、さまざまな家具や調理家電にもマッチしやすいため、あらゆる世代で人気が高く、気軽に取り入れやすいインテリアです。
ナチュラルテイストに適したレイアウトは、リビング・ダイニングと一体感のあるオープンキッチンです。木製カウンター付の対面I型キッチンやL字型キッチンを採用すれば、家族がくつろぐ空間とつながりを持たせながら、明るく開放的な雰囲気を演出できます。
収納は見せる収納(オープンシェルフ)と隠す収納を組み合わせ、生活感を抑えながらも親しみやすい印象になるよう工夫しましょう。
北欧風テイスト
北欧風テイストは、シンプルさと機能性を重視しながらも、遊び心のある色合わせやあたたかみのある雰囲気が特徴のインテリアです。
近年、新築やリフォームで人気が高まっている背景もあり、キッチンのインテリアとして採用を検討する方も少なくないでしょう。
そもそも北欧風テイストは、日照時間が短く寒さの厳しいスウェーデンやフィンランドなど、北欧諸国の家のインテリアをモデルにしています。そのため、空間全体を明るく見せる色選び、ぬくもり感じさせるアイテム選びが欠かせません。
北欧風テイストでは、キッチンをLDKの空間に溶け込ませ、家具の一部のように見せるのがポイントです。そのためレイアウトは、明るさを取り込みやすく、一体感を演出しやすいオープンタイプがおすすめです。
北欧風テイストでは、ムダな要素を省いた機能美も重視されます。調理家電や調味料が雑然と並ばないように、十分な量の収納スペースを計画しましょう。
キャビネットなどの機能的な要素は目線より下に配置し、重心を低く抑えるのがコツです。目線より上には、おしゃれな食器を飾るオープンシェルフや、丸みのあるペンダントライトなど装飾的な要素を厳選して取り入れると、より北欧らしい雰囲気が演出できます。
キッチンの色柄には、ナチュラルな木目調がよく使われますが、淡いグリーンやイエロー、くすんだ水色なども北欧らしい色合いとして人気です。
カフェ風テイスト
カフェ風テイストでは、自宅のキッチンでもカフェのようにおしゃれでリラックスできる空間を演出します。
木材や金属など異素材を組み合わせるデザインが主流で、ブラックやグレー、ダークブラウンなどの落ち着いた色味を基調に、タイルやモルタルなどを用いて壁面や腰壁にアクセントを加えるのが特徴です。例えば、長方形のタイルを交互に貼っていく「サブウェイタイル」は、カフェ風テイストでもしばしば採用されるアイテムです。
レイアウトはカウンター付の対面キッチンか、作業スペースが広いフルフラットタイプのキッチンがおすすめです。キッチンで作業しながらでも家族や友人とのコミュニケーションが可能で、カウンター部分にスツールを配置すれば、ちょっとした食事やコーヒータイムを楽しむスペースとして重宝するでしょう。
また、壁面にオープンシェルフを設置して食器やキッチン雑貨を並べれば、よりカフェらしい空間になります。カフェ風テイストのキッチンは、多少物が多く雑然とした感じがあっても雰囲気が崩れない点が大きなメリットです。なるべくインテリアにマッチした物を選び、お気に入りのアイテムをディスプレイしてみましょう。
ヴィンテージテイスト
ヴィンテージ感のあるキッチンは、古材を使ったカウンターやアンティーク調の取っ手、ブリックタイルを使用した壁などが特徴です。経年変化を楽しめる素材選びと、深みのある色合いにより、独自の世界観をつくり出します。
レイアウトでは、壁付けのI型キッチンに加えてアイアン製の棚や木製キャビネットを対面に設ける配置がおすすめです。キッチンの作業性や収納スペースを確保しながら、ヴィンテージ感の強いデザイン要素をリビング側に主張することで、LDK全体に趣のある表情を与えられます。
照明はキッチンや棚のデザインに合わせ、レトロなデザインやアイアン・真鍮などの素材を使用したタイプを選ぶと、より統一感のあるインテリアが演出できるでしょう。
また、ペイント仕上げの壁、古材風フローリングやヘキサゴンタイルの床を取り入れることで、さらに味わい深い空間に仕上がります。
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マンションのキッチンリノベーションにかかる費用相場
マンションのキッチンリノベーションにかかる費用は、行う工事の規模によって大きく変動します。
ここでは、部分的な設備の入れ替え工事から大規模なレイアウト変更まで、費用相場の目安を具体的に紹介します。
キッチン設備の部分的な入れ替え(10万円~30万円程度)
キッチン本体はそのまま使用し、設備機器のみを交換する場合は、10~30万円ほどの費用がかかります。
リフォームの内容としては、コンロや換気扇、水栓や食器洗い乾燥機の交換などが挙げられます。また、収納スペースの追加や既存のキャビネットの修理を行うケースもあります。
工事の規模が小さいため、比較的短期間で完了し、費用も抑えられるのが特徴です。機能性や使い勝手を向上させたい方におすすめの選択肢です。
システムキッチンの交換(50万円~150万円程度)
システムキッチンの交換は、古くなったキッチン本体を解体・撤去し、新しいものに入れ替える工事です。
交換するシステムキッチンのグレードやオプションにより費用が異なりますが、安価なタイプで50万円程度、高機能モデルやデザイン性の高いものでは150万円程度になる場合もあります。
キッチン本体を交換すれば、見た目が改善するだけでなく、調理効率や清掃性アップなどにより、家事負担の軽減が期待できます。
既存キッチンを10年以上使用している方や、最新機能やトレンドを取り入れたキッチンを採用したい方に最適です。
内装工事を伴うリノベーション(100万円~300万円程度)
内装工事を含むリノベーションは、キッチン本体の交換だけでなく、キッチン周辺の壁紙や床材の一新、照明の変更、さらに収納スペースの追加など、空間全体の大規模な改善を行います。
キッチン空間全体のデザインテイストを変えたい場合や、設備や内装の老朽化が進んでいる場合に適しています。
費用は工事の内容や選ぶ素材の種類によって異なりますが、100万円から300万円程度が目安です。
内装工事は費用が高額になるため、事前に予算を立て、デザインや素材を慎重に検討しましょう。リフォーム業者に相談し、プランを複数提案してもらうのもおすすめです。
大幅なレイアウト変更(300万円~500万円以上)
キッチンの大幅なレイアウト変更は、給排水配管や電気配線の移動、間仕切り壁の解体・復旧などを伴うため、最も費用と時間がかかるリノベーションです。例えば、壁付けキッチンをアイランドキッチンに変更したり、キッチンの場所移動や間取りの変更を行ったりといった工事が該当します。
工事規模が大きく、ケースによっては500万円以上の費用がかかることもあるでしょう。しかし、快適さと利便性は格段に向上し、理想の空間を実現できます。
家族構成やライフスタイルの変化に合わせた、完全なオーダーメイドを目指したい方に向いています。ただし、工期中は生活への影響も大きいため、食事の準備場所の確保や仮住まいも検討する必要があるでしょう。
マンションのキッチンリノベーションで失敗しないための注意点
キッチンリノベーションを成功させるには、事前に注意点を把握しておくことが不可欠です。
ここでは、快適で理想的なキッチンをつくるために、計画段階で考慮すべき重要なポイントを解説します。
マンションの管理規約を確認する
マンションでは、管理規約によってリノベーション可能な範囲が制限されることがあります。特に、設備配管は位置に制約がある場合が多く、床材は騒音防止の観点から使用できる材質が限られる場合があるため注意が必要です。
管理規約では、工事内容だけでなく、工事期間や時間帯についても制限されるケースがあります。リノベーションプランを進める前に施工業者と共に管理規約をチェックし、実現可能な工事内容を把握しましょう。
マンションによっても異なりますが、リノベーションを行う際には主に下記の書類の提出が求められます。
・工事申請書
・隣接住戸同意書
・工程表
・設計図(工事前後の両方)
・仕様書(内装仕上げ材や設備機器の一覧)
・他住民へのあいさつ文(工事期間や時間帯、工事概略、責任者の連絡先などを記載)
上記の書類は施工会社が管理組合と相談しながら用意を進めてくれる場合も多いですが、施主の立場としてすべての書類に目を通し、申請のタイミングや内容を理解しておくことが大切です。
工期を早めに把握し、近隣へ配慮する
キッチンリノベーションの工期は規模によって異なりますが、数週間から1ヶ月程度かかる場合もあります。スケジュールに余裕を持ち、近隣住民への配慮も忘れずに行いましょう。
工事前のお知らせ掲示やあいさつ文の投函などは管理規約に則って進めていけば問題ありませんが、万が一のトラブルを防ぐためにも、騒音や大掛かりな搬出入が発生するタイミングは事前に把握しておきましょう。
信頼できる業者を見つける
信頼できる専門業者選びは、リノベーション成功の鍵です。実績や評判だけでなく、アフターサービスの充実度やコミュニケーションの取りやすさも重視しましょう。
複数の業者に見積もりを依頼する際には、比較検討しやすいように、希望する内容を明確に伝え、条件を揃えて見積もり依頼するのがポイントです。
また、過去の施工事例の確認や、実際に完成したキッチンの見学が、業者の技術力や対応の良さを判断する材料にもなります。これらの点を確認したうえで業者選びを進めれば、予算内に収めながらも満足度の高いキッチンリノベーションを実現できます。
最終的な決定は、価格だけでなく、業者との信頼関係や安心感を重視して行いましょう。
設備は機能性とデザイン性のバランスに注意する
キッチン設備は見た目のおしゃれさだけでなく、使い勝手にも注目して選びましょう。収納力や掃除のしやすさ、耐久性なども考慮しながら設備を選ぶことで、長く快適に使用できます。
例えば、海外製の食器洗い乾燥機はスタイリッシュな見た目とパワフルな洗浄力で人気を集めていますが、その多くは日本製に比べ乾燥機能が独立して使えないといったデメリットがあります。
また、新しいキッチンは開放感のあるオープンタイプが主流ですが、限られたスペースで収納を確保する場合、吊り戸棚や壁面収納が不可欠になるかもしれません。
近年のキッチンは、設備を含め、あらゆる仕様が選べるようになっており、オーダーメイドの「造作キッチン」を採用する方も増えています。すべての仕様を決めていくのは一苦労ですが、好みのデザインを採用しつつ、使い勝手などの機能性を考慮することが、完成後の満足度をアップさせるポイントです。
まとめ|後悔のないリノベーションで理想のキッチンを実現
今回は、おしゃれなキッチンのトレンドや費用相場、注意点について詳しく解説しました。マンションのキッチンリノベーションは計画的に進めることで、家族の暮らし方に合った理想の空間を実現できます。ぜひこの記事を参考にして、後悔のないリノベーションを進めてください。
大阪府豊中市を拠点とする住宅専門のリフォーム会社「アクティホーム」では、あなたのライフスタイルに合わせた最適なキッチンリノベーションをご提案します。経験豊富なスタッフが、施工からアフターサービスまでを一貫してサポートいたします。
マンションのキッチンリノベーション・リフォームをご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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監修者:大島 秀介(おおしま しゅうすけ)
一級建築士・リフォーム設計専門家
株式会社アクティホーム 管理建築士
大阪工業大学建築学科を卒業し、一級建築士として数多くのプロジェクトを手掛ける。自身の建築設計事務所経営を経て、アクティホームに入社。住宅改修やリノベーションの専門知識を活かし、お客様一人ひとりのライフスタイルに合わせた住空間の提案を得意とします。環境や将来の見通しを考慮し、120%の提案でご満足いただけるよう心がけています。